冷却液交換のポイント

ロングライフクーラントを交換する

ロングライフクーラントは「LLC」と呼ばれていて、ラジエータ液の事です。
ラジエータ液はエンジンを冷やす働きがあります。
エンジンは爆発を繰り返すことで発熱します。
その時の温度は200℃から300℃と非常に高温で、このままではすぐにオーバーヒートしてしまいますし、破損してしまう可能性があります。

そのため、LLCを利用してエンジンを冷却し、常に適温にしておくことで、正常な動作ができるのです。
エンジンを冷やすという事なら水でもいいのでは?と思う方もいますが、気温によって変化があっては困ります。

寒冷地では凍結してしまう可能性があり、暑い季節はオーバーヒートの現認となってしまうので、水にLLCを混ぜることで凍結などしないようにするのです。

LLCは常にエンジンを冷やすために、エンジン各部を巡っています。
温度が上がったり下がったりという事を繰り返しているので、劣化してしまう事もありますし、汚れが経路に溜まってしまう事もあります。
常にLLCがいい状態に保つことが、エンジンを適切な状態にすることになり、また故障の要因を作らないことになるのです。

LLCの交換の手順

まずはラジエータのキャップを確認します。
キャップの裏側にはゴムパッキンがついていますが、これが劣化しひび割れている状態なら取り替えます。
ラジエターホースのゴムに関しても、ずっと乗っていなかったバイクは劣化していることがあるので、そういう状態のバイクは好感しましょう。

冷却液には必ずLLCを混ぜておくことが必要です。
真水を入れてしまったことで、冬場凍結してしまう事もありますし、水漏れの原因となる事もあります。
LLCを入れてから交換するという事を忘れないようにしましょう。

エンジンが冷えた状態でラジエターキャップを外します。
車種によってはフレームの一部が冷却経路となっていることもあるので、その場合、フレームの方にあるドレンボルトを緩めます。

入っていた冷却水を受け止める必要があるので、バケツなどを準備しておき、LLCを排出します。
経路内が腐蝕した状態だと、汚れた液体が出てきます。
エンジン本体のドレンボルトはシリンダーなどからLLCを排出させます。
このドレンボルトの位置に関しては、バイクによって違うので確認してから作業しましょう。

消耗品的な物は交換する事を考えて

ドレンボルトもエンジンボルトもワッシャーが利用されているので、長年取り替えていないという場合、ワッシャーも新しいものと交換しましょう。
洗浄剤は色々なものがあるので、説明書をよく読んで説明書通りに利用します。

洗浄剤をラジエターキャップから入れてエンジンを始動、温まるまで10分以上エンジンを回して洗浄剤がいきわたったら排出します。
リザーバータンクを取り外し、入っていたLLCを排出、洗浄を行いますが、破損などがないかどうか確認します。

ドレンボルトを仮に止めて古いLLCをすすぐための水を入れて、エンジンを回しすすぎを行います。
すすぎの水を排出し、ボルトを締めてからLLCを入れます。
ラジエターキャップくらいまでLLCを入れたらリザーバータンクにも注入し、エア抜きを行い(バイクによってやり方が異なるので、わからない場合、修理店などに聞いてみましょう)最後にラジエターキャップを締めて終了です。