キャブレターの清掃はバラシよりも復元が本当に大変
キャブレターの清掃を行う前に、清掃する意味を考えてみましょう。
もちろん定期的にメンテナンスを行う必要がありますが、おかしいなと感じてメンテナンスすることもあります。
その場合、何がおかしいと感じてメンテナンスしようと思ったのか、それによってバラシ方も違ってきます。
キャブレターをばらすのはそれほど難しい事ではありませんが、面倒なのが復元です。
ただばらした時と同じように組み立てていけばいいという事ではなく、復元した後、調整しなければならないということが難しいのです。
今回はキャブレターでもメイン系など清掃の手順をご溶解しますが、ごく基本的な事なので、全部ばらすことなくできるメンテナンスです。
要所の洗浄をしっかり行う
スロー系、つまりパイロットスクリューの通路が汚れていると、アイドリングをした時に異常を感じます。
スクリューをばらし内部の通路にスプレーを吹き付けることで洗浄できます。
もしフロートチャンパーをばらした時、強いにおいを感じたら内部通路が汚れている証拠なので、フロートピンを抜き、バルブを取って洗浄します。
この時、この周囲のコンディション、状態が悪くなっていないかを確認します。
内部通路に洗浄スプレーを吹きかけたら少し時間を置いて、パーツクリーナーできれいに洗浄します。
フロートの油面高さを確認したいので、サービスマニュアルデータを見てください。
古いバイクでこうしたモノがついていない場合、お店で聞いてみてください。
油面高さはフロートの付け根のバルブを押し上げて調整します。
各部位をばらしながら丁寧に清掃していくことが必要ですが、復元する際にわからなくなることがないように、洗浄しながらばらし、また洗浄して……という作業を繰り返す方がいいでしょう。
スロージェット部分の清掃はキャブレター専用のクリーナスプレーで洗浄するとやりやすいです。
またキャブレタークリーナーの中には、ばらしたパーツを洗浄できるものと、エンジンの始動を行いながら吹き付けて利用できるタイプがあるので便利です。
汚れがひどいパーツは1時間程度付けておくと、汚れがかなりきれいになります。
スロージェットなどは汚れが詰まっている状態のものも少なくありませんが、つけておくことで貫通します。
交換が必要と思うものは交換します。
洗浄できたものを復元し、キャブレターの清掃が完了しますが、組み立ててから調整作業が必要となるので、慣れていない方は整備ができるお店に持っていき、清掃等を行ってもらう方が安心でしょう。
キャブレターの清掃はばらす方がよりきれいにできますが、復元の際に注意が必要なので、自信がない方は、整備してもらいましょう。