オイル漏れを発見してしまったら

オイル漏れしている箇所

バイクがスムーズに走行するために、オイルは非常に重要な役割を果たしています。
オイルはパーツの金属面の摩耗や錆を防ぐだけではなくて、ゴミや金属粉などを取り込んでエンジン内を常にきれいに保ってくれます。
燃料の燃焼と摩擦で発生する熱を冷却するのもオイルの大切な役割ですし、シリンダーとピストンリングの隙間を油膜で塞いで燃焼ガスの燃焼効果を高める密封作用もあります。

このようにバイクにとっては大切なオイルは、走行距離が長くなるにしたがって漏れてくることがあります。
バイクを駐輪していて床に油のシミを発見した際には、オイルがどこから漏れているのかをできるだけ早く発見することが重要です。
オイル漏れをしやすい箇所というのは決まっていますので、まずはそこを点検することから始めましょう。

オイル漏れしやすいのは、主に「ヘッドカバーの継ぎ目」「エンジン側スプロケットの辺り(オイルシール)」「オイルドレンボルト」「オイルフィルター」「ステーターコイルのグロメット」「シリンダーのベース部分」の6箇所です。
オイル漏れしてる場所によって対処法も異なってきますので、バイクショップに持って行く前におおよそのあたりをつけておくといいでしょう。

オイル漏れの対応方法

ヘッドカバーの継ぎ目からオイル漏れしている場合、ゴム製のガスケットが劣化している可能性が高いので、ガスケットを交換することによってオイル漏れが止まります。
エンジン側スプロケットの辺りからオイルが漏れているのであれば、オイルシールが劣化していることが考えられますので、オイルシールを交換する必要があります。

オイルドレンボルトがオイル漏れの箇所であれば、ドレンワッシャの使い回しや締め付け不良が原因と考えられます。
締め付け不良の場合、増し締めをすることによってオイル漏れが止まります。
ドレンボルトのワッシャというのは潰れることによって密閉性を保つ性質があるので、使い回すと密閉性が保てなくなり、オイル漏れにつながります。

オイルフィルターからオイル漏れしている場合は、オイルフィルターを新品に交換することによってトラブルが解決します。
接触面のOリングが劣化している、あるいは組み付け時にOリングにオイルを塗布しなかったことによってオイル漏れが起こることもあります。
説明書に指定されている取り付け方を参考にして、再度取り付けることによってオイル漏れを防ぐこともできます。

オイル漏れを修理せずに放置しておくとエンジン焼き付きのリスクが高まりますので、できるだけ早く対応するようにしたいものです。
漏れているオイルの量が多いと、行動にオイルが散乱して他の車両にも危険を及ぼしますので注意しなければなりません。